ケモノガリ/東出祐一郎

ケモノガリ (ガガガ文庫)

ケモノガリ (ガガガ文庫)

100年も前から存在し選べれたものしか入ることのできない、人を狩ることを目的とした「クラブ」。修学旅行中にクラスごと拉致され、そのクラブの獲物にされた主人公たち。そこで殺人の才能に目覚めた主人公が幼馴染を守るためクラブへ戦いを挑むお話。

クラス全員拉致されて武器すら与えられず一方的に狩られるだけというもう欠片も救いのないところから始まって、一人、また一人と仲間が死んでいくなかで、一体この窮地をどうするんだよと終始ひやひやさせられました。

最後の脱出のを前にして、戦いの場へ戻っていく楼樹がなんとも救いのない気がして、いつかあやなと再開できる日を願わずにはいられませんでした。 

それにしても殺人の才能に目覚めた主人公の楼樹がひたすら殺しまくる。ここまでやるかってほどの大虐殺。壮絶な終わりに唖然とさせられました。

どうにも救いの見えないお話で、果てしない戦いへと身を投じた楼樹がこれからどうなっていくのか。