0能者ミナト/葉山透

0能者ミナト (メディアワークス文庫)

0能者ミナト (メディアワークス文庫)

怪異は対抗する霊力、法力といった力をもってそれに対抗するものだと思われているなか、そういった特別な力ををまったく用いずに怪異を倒すという男、九条湊。それゆえにそのような力をもって怪異を倒してきた者たちからは嫌われる彼の実力は・・・。

なんか新しい怪異バトルものがやってきた。何の霊力も持たずその怪異の本質を見抜きそれに現代の技術をもって対処していくというの異能もの。所詮怪異といっても正体がわかってしまえばいくらでも対処できてしまうという発想がすごい。しかも超科学ではなく普通の現代の技術でどうにかしてしまうという、現代科学なめんなよみたいな。

主人公湊の性格の捻くれてるのになんだかんだで面倒見のよいところがいいですね。常にまわりの人の神経逆撫でした言動をして頭も切れる湊は、怪異退治屋としてすでに完成している感じがした。新たな怪異の解決の方法を知った沙耶とユウキが湊のもとでどのように成長していくのか楽しみ。

能力を持たないってどんなのだろう?と思ったら本当になんの能力をもたないただの人で、怪異に立ち向かうという展開がなかなかアツかった。残された痕跡から怪異の正体にを明らかにしていくところ、それにあわせて対策を練ってくところ怪異出し抜くところは本当に恐れ入りました。

すでに怪異退治屋として完成されている湊が、どうして怪異とかかわるようになってどうして怪異退治に道へ進むようになったのか気になった。これから話が続くにつれてそのあたりが明らかになったらいいな。