ケモノガリ2/東出祐一郎

ケモノガリ 2 (ガガガ文庫)

ケモノガリ 2 (ガガガ文庫)

人を殺すことを娯楽とするケモノ、そしてそんなケモノたちの集団”クラブ”。ケモノをすべて抹殺することを誓い旅立った少年、赤神楼樹。彼の次の標的は小国バレルガニアの終身大統領。単身潜入した楼樹は反政府組織ホッドミールと手を組み国家に挑む。

今回も血みどろ全開なお話しだった。国家の秘密警察相手に一人で渡り合う楼樹のチートっぷりはもうそんなもんだとあきらめるとして、それを上回クラブの悪意の底のなさにうわーとなった。やっと手にした勝利がすべては掌の上って。もてあそぶにもほどがある。

楼樹に助け出されたことで心を溶かしたグレタがホントかわいかった。思わず涙目になっちゃったり、自分の恋心に戸惑う姿はホントニヤニヤさせられた。話の中でたくさんのものを奪われ、始めての初恋を胸に秘めてがんばっていこうとする彼女に幸あれ

1巻はケモノガリ誕生のお話で、2巻はケモノガリとしての生き方のようなお話でした。1巻で早々にオーナーを倒してどうなるだろうと思ってたけど、ますます底が知れない雰囲気をかもし出す組織。楼樹の素性もなんか割れてるっぽいし、これからどうなっていくのだろうか。